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5、別の者。


それは、自分のなかに住む、もう一人の他人のような自分のことである。自分の意志ではどうにもならない、そうした自分自身の生き方のことなのである。自分の性格や気質・気性がそうであり、自分のライフスタイルがそうなのである。自分自身の考え方や感じ方もまた、そうなのである。

それは、本来の自分とは別の者なのである。それはすでにあるもの、与えられ、あらかじめ定められている、そうした現実を生きている自分のことなのである。そして、これを離れたところに自分の肉体の現実というのは存在しないのである。

自分の存在と、自分の精神とがどこかで対立し、分裂し、遊離しているのである。そして、そうしたことが自分でも感じられ、意識され、自覚されてくるのである。自分の精神は、現実を生きている自分とは別のものなのである。そしてそうしたことが嫌が上にも自分に意識され、自分を追い立て、自分を脅かし続けているのである。

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