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6、おどし。


それは、自分の肉体がそうなのである。そうして肉体と精神が、どこかで果てしのない内戦をくり広げ続けているのである。そして、それが自分でも分かるし、意識もされてくる。自分で自分を意識し、自分で自分に悩み、そして自分が自分に苦しむのである。

だからまた、これこそが実は、本当の自分のことなのである。精神は自己を意識しようとしていて、そして、そうやって自己を獲得しているのである。そうやって自己にめざめ、自己の精神のすがたカタチを目の当たりにしているのである。精神と現実との間にある限界と境界を自覚しているのである。そしてこれが自己の精神のカタチなのである。

そうせざるを得ないのである。そうしたことが自分に憑(と)りついてきて、まとわりついて離れず、迫ってきて追い立て、脅かし続けているのである。だからまた、嫌でもそうした自分というのを意識してしまうのである。意識せざるを得ないのである。

戻る。                  続く。

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