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7、カタチ。


そうやって人間同士をランク付けし、そしてそれを上下の関係としてまとめ上げているのである。それ以外にまとめ上げる方法がないのである。自己意識の曖昧な世界にあっては、それ以外に、まとめ上げる統治のカタチというのがないのである。

そしてまた、それがだれにも逆らうことの出来ない、何かの絶対的な意志の強制として人間を拘束し支配するのである。戦前の現人神がそうであって、それは誰でもよいのであって、要は誰か誰でも良い、そうした絶対的な意志の強制としての象徴がどうしても必要だったのである。

そうした自己意識の象徴としてのカタチがどうしても必要だったのである。それは自分の中で見つけることが出来ずに、自分の外の世界の権威にそれを求め、それを認めようとしたのである。またそれが、自分のなかに無い以上、自分の外に見つけるしかないものだったのである。

戻る。                  続く。

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