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5、条件。


つまり、この時点ですでに制約され条件づけられていて、そしてそこから規定されてきているのである。そのようにしか成れないという意味でそうなのである。すでに定められていて、方向づけられている。すでに定められた宿命のようなものである。すでに条件と背景といったものが特定されているのである。

生きている肉体のカタチも、その神経や生理の作用も、それはこの自分を取り囲む自然と社会の環境条件においてこそ、始めて出現し得るものだからである。機能もし、作用もし得るものだからである。

現実に生きている自分自身の肉体がそうなのである。その身体も、その生理や神経もまた、この現実の自然環境にあるものを素材にして、それが営まれているのである。

空気や水はもちろんのこと、耕作や遊牧のための条件、商業や工業のための条件がまたそうなのである。衣服や住居、食料の種類やその利用の仕方がまたそうなのである。そもそも人間の身体そのものがそうなのである。



戻る。                     続く。


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