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2、同じ人間。


そしてこの場合の「土地」とは、移転したり変更したりすることが不可能な固定資産のことであって、だからまた、その上で自分たちの生活の糧を得ようとする者にとっては、変化を何よりも恐れるのであって、そしてこの変化を出来なくしたのが、社会全体の身分的な上下の人間関係なのである。

しかしこれは、コメが持つ生産方法の特徴も大きく作用している。空間的に狭い場所で、人間が集団で共同作用を余儀なくされるのである。また、麦やジャガイモと異なり、コメだけで主要な栄養素をある程度賄うことが出来たということである。つまり、交易が限られるのである。

このような事情が、より自給自足的で閉鎖的な社会を作りだしてきたのである。すなわち、いつでも、どこでも、だれもがみな変わらずに同じことを考え、同じ行動を繰り返すということが、強く求められたのである。



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