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2、時間。


そしてまた、これが習慣であり、常識であり、作法であり、戒(いまし)め、掟(おきて)、タブーとなっているのである。そして誰もそれを意識したり気にかけることもなく日々がくり返されるのである。そしてこれが日常という世界であり、自分たちの正義や道徳の根底にある土台なのである。

そしてだれもそれに疑いを抱くことなく、昔からの当然の習慣として無意識の内にこなして行くのである。そして、しかしそれ自体が、かつての自分たちの蓄積されてきた行為の記憶の結果なのである。そして、それがどこかで、無意識の世界の痕跡として呼び覚まされてくるのである。

しかしこれは、遺伝と適応、摸倣や慣れといったことにも、そのまま当てはまる。たとえば、持って生まれてきた先天的な遺伝とは、過去の自分たちの祖先の個人レベルでの慣れやクセといったものの、数百数千世代に及ぶ堆積の結果なのである。


戻る。                     続く。


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