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現実の世界に同じものは二つとないのである。無限である。千差万別で多種多様な広がりを持った限界のない世界である。そしてこれが限界を持つ世界として感じられるのは、自分自身の肉体の制約からくる限界のことをいっているのである。 しかしまた人間は、このように条件づけられた自己の現実の中で、生きて行くしかないのである。人間は、このようにあらかじめ定められた、自己の境界線を持つ、精神と肉体の領域の世界を生きている。 そうしてのみ自己と他人とが区別され、自分で自分を意識できたし、自分が自分として自律し得たのである。だからまた型式化されたのである。パターン化し、形式化し、そしてそれを条件反射のように何も考えずにこなして行くことができたのである。そうしてもっと大事な自分の営みのために集中して行くことが出来たのである。 |
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