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5、未知。


自分でも気づかないところで、また、自分でも知りようのない、自分の中にある得体の知れない未知の世界である。自分でも気づかないままで、それへと自分を導きいざなう、無意識の情緒の世界なのである。

それは自分でもコントロールできず、知らないところで自分を拘束し支配し続ける絶対的な強制力なのである。それが見える現実の中の印象と象徴の世界を作り出しているのである。

たとえば小春日よりの、ふくよかで緩やかな段丘の、小高い丘を見ているときの、穏やかで心安らぐ気分はどうだろう。あるいは暗く長い森を出た時の開けた明るい風景はどうだろう。それは実は自分自身の中の心の動きを見ているのである。


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