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7、固有名詞。


本来の色そのものが持っていた、色そのものと一体となっていた用途や機能、採取地などとは一切の関係を持たなくなっているのである。すなわち、色そのものが現実から遊離して抽象化して、固有名詞と化しているのである。

また、こうしたことは、色だけであなく、たとえば「緑のもゆる草原」、「緑の黒髪」などという表現にも現れている。この場合、萌ゆるも、燃ゆるも、炎ゆるも、同じ「もゆる」という意味である。

同じ「もゆる」という意味が、中国からの文字の到来後、それがその時その場の事情に合わせて、萌ゆる・燃ゆる・炎ゆると分別して言い表されたのである。始め抽象的な観念に過ぎなかったものが、文字の使用によってより具体化し特定されたのである。


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