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始め生活の必要から生まれ出てきたことが、いつしかそれが常識となって、現実の生活から切り離されて、観念の世界で抽象化し記号化してきたのである。 現実の実際の出来事だったことが、それが記憶の中で忘れられて、その意味や理由だけが残っていって、そしてやがて、それすらも忘れられて、そうしてそれがただ何かを催促しうながす象徴としての合図や記号としてだけ、自分の中に残っているのである。 すなわち、そのようにして人間は、現実の世界というのを、自分の中で観念化してきたのである。最適化し、合理化し、省力化してきたのである。すなわち、抽象化してきたのである。それは象徴でもあって、そしてまたこれが、概念化して行く思考の営みなのである。 |
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