index< 日誌 < z自意識 < 22-32「交感K:共有」p7


3、アイデンティティー。


従ってまた、このようなピラミッドの外のヨソ者、疎外された者は、ピラミッドのシステムにとっては必要不可欠の前提になっているのである。ピラミッドの外の人間がいるからこそ、ピラミッドがピラミッドとしてあり続けることができるのである。だからまた、このような仲間外れのヨソ者は、ピラミッドのカーストにとって、その存在の不可欠の前提になっているのである。

従ってまた、そうでない者。ピラミッドの最底辺にまで達していない、ピラミッドの外の人間は、安全でも安心でもなく、抑圧され蔑まされるだけが残されたただ一つの「取り柄」になっているのである。これが自分たちにとっての存在の理由になっている。だれからも認められた唯一のアイデンティティーなのである。

従ってまた、だからこそフツーの人間は、だれもがみな一致団結しようとするのである。同じ考え、同じ思考パターン、同じ生活スタイルであろうと日々努力するのである。しかしまたそれは同時に、そうでない者、同じでない者に対する抑圧と差別を、至極当然の当たり前のこととして容認するのである。

むしろ反対にそれを推奨し、それへと大衆を導いて行くのである。集団が集団としてまとまって行くには、これ以外に方法がないのである。しかもそれは大多数の人民が望み願うことなのである。


戻る。                     続く。


index< 日誌 < z自意識 < 22-32「交感K:共有」p7