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10、上下の関係。


要するに、固定した上下の関係だけなのである。上とは、冠婚葬祭に見栄と羽振りが強く、下とは、それを頼ってアテにする社会的にも経済的にも弱い立場の人間なのである。

弱い立場の人間とは、もともとそうなのであって、やる気も意志もなく、ただいつも誰かをアテにして、すがってしがみつくことだけが取り柄の人間なのである。だからまた、何か困ったことがあれが近所の羽振りの良い有力者にすがろうとするのである。昔から先祖代々そうやって生きてきたのである。

それ以外の生き方を知らず、知ろうともせず、どこまで行っても自分のことを自分で生きようとしないのである。またそうであるからこそ、上下の身分の関係が固定化するし、またその中でしか生きて行けない人間を拡大再生産してきたのである。


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