index< 日誌 < aa暗示< 22-52「早朝の風景――影のない世界」p7 |
昼と夜の区別。そしてそこから始まる世界の始めと終わりは、太陽の光りの方向に基づいている。そしてこれが「時間」なのであって、これを基準にして歴史が語られてきたのである。 この太陽からの光の移動とその方向に連動して、見える世界というのが過ぎて行き、移り、変化し、映し出されてゆくのである。そして映しだされるのは表面だけであって、内面は、どこまで行っても不明のままなのである。だからまた、変化もするし、永遠に移ろい続けるのである。 私たち生き物にとっての時間とは、このことなのであって、生き物たちの営みも、たとえば植物の枝葉の向きといったものも、この太陽が照らし示す光の方向に連動しているのである。 |