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4、願望。


それは、歴史を研究する者が、もともと歴史自体を秩序あるものとして見ているのであって、そしてまた、このような前提の下に歴史を見ているのである。そうでないと、歴史という概念自体が成り立たないのである。

しかしそれは、それ自体が歴史を見る者の願望に過ぎず、歴史を見ている者の主観的な思い込みと偏見、そして個人的な欲求に過ぎないのである。

だからそれは、どこまで行っても、あくまでも歴史を見る当事者の都合なのであり、目的であり、動機なのである。しかしまた、そうである以上、それは主観なのであって、歴史を見る自分たちの願望が入り込んでくる。


戻る。                     続く。


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