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8、実体。


存在の必然性とは、それだけですでに制約され条件づけられた方向性を持たざるを得ないのである。そしてこれを内的な主体性で見るならば、これが傾向なのであり、クセであり、そしてその特質のオリジナル(原型)なのである。そしてこの原型の基底を成しているのが情緒なのである。

それは、数万数億年の無限の歳月に渡ってくり返されてきた、自己の神経と生理の作用の特質なのである。そしてこれが型式となり、自己と他者との間に境界線を持つに至ったのが、主体としての自分自身なのである。これが情緒の世界なのであって、そしてこの情緒を土台にして、その上に自己の存在というのが成り立っているのである。

それは、感覚器官による知覚神経の刺激が、蓄積され集合された全体としての、自律神経の営みの結果なのである。そしてこれが根源であり、本質なのであり、そしてこれが情緒の実体なのである。


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