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1、目上の者。


〜22-69「驚く」からの続き。〜

そしてこれが自らの自意識であり、自己の同一性の根拠になっているのである。従って、自分で自分の中で納得するということがないのである。それは自分以外の、権威としての「目上の者」に求められるのである。このようにして、個人として自分が自律することがなく、個人として存在することもないのである。

だからまた、このような「上下の人間関係」から離れられず、そしてまた、それに反する者を許すことが出来ないのである。それは自分の存在を危うくし、辱め、ないがしろにするものだからである。

なぜなら、それが自己の同一性だからであり、自己の存在理由と心の拠り所になっているからである。自分にはそれしか取り柄がないのである。そして、これが「自分たち」の信仰なのである。個人というのが「自分たち」の中に理没していて、そしてこれが自分の自意識になっているのである。


22-69「驚く」へ                     続く。


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