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4、別の世界。


組み合わせや順位、序列といったものは、このような「要素」の上に成り立っているのである。従って、この根源的な要素そのものが変わると、どのように組み合わせて見ても、やはりそれは別のものなのである。別のものにしかなれないのである。たとえすがたカタチは同じに見えても、それは別のもの、別の者なのである。

しかしまた、このようなものごとを構成する要素といったものは、人間の肉体や表情、習慣のみならず、美術や音楽においても、そして歴史においても見ることが出来る。それは、言い換えれば、このような美術や音楽が構成される条件、すなわち、その時代の特有の条件によって規定されるということである。

また、だからこそ、美術などという特殊な分野が成立し得たし、歴史もまたそうなのであり、それはその時代にしか成立し得なかったのである。従ってまたそれは、それを現在から見ている者にとってみれば、どこまで行っても別の世界でしかないのである。


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