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1、自分の中の感覚。



現実から離れたところで私たちは、なにも無いのに、たとえば「音」だけで何かを感じたり、興奮したり、気が滅入ったり、あるいは楽しくなったりもする。音楽がそうである。それは現実を離れて、現実を無視して素通りして、直接に私たちの感覚に入ってくるのである。

目を閉じているだけで、現実には何も起こらなくても、、耳から聞こえる「音」だけで、私たちは何かを感じることが出来るのである。そしてここで言うところの感じるというのは、ただ単に「音」そのもののことを言っているのではない。この音が持ち込んでくるもの、この音を通して感じられるもののことを言っているのである。

従って、音そのものではなくて、その音色が意味するところの感情や情緒、、苦しみや怒りや喜び、それに願いなどといったことを意味している。他人から聞くような物語や出来事などではなくて、それらすべてを無視して直接、自分の中にある感覚に問いかけ訴えてくるのである。


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