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あるいはまた反対に、異なる民族の異質な文化にも、自分たちと何か同じ価値観や基準でもって見ている場合がある。しかし実はそれは、それを見ている者が、それ以外の見かたというものを知らないからなのである。自分の基準を通してしか見えて来ないのである。 このような価値観や基準といったものは、それを見る者の思考のパターンなのである。だからまた、それ以外のことを知らず、そして知り得ないのである。だれだって知る必要のないものを知ろうとしないし、知りたいとも思わないのである。 また、それを知り得る条件もないのである。現実的な可能性としての条件が無いところに、必要自体が求められることがないのである。そしてこれを見る側の立場からすると、ただ自分の無意識の意図された世界の中でしか、現実の世界が理解できないのである。 |
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