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| こうしたことは世界一般の宗教の常識からいうとあり得ないことであって、以後の日本においては、仏教、儒教、神道、キリスト教などが同一の人間によって、何のためらいもなく重複して信仰されている。これは大陸には見られない、日本特有の現象なのである。 こうしたことは、いずれも日本という国土の狭さと、国民の歴史的文化的同質性がそれを求めて可能にしてきたのである。むしろ、それ以外になかったのである。 あるいはまた、有史以来の最大の国難であった太平洋戦争においても、ついに独裁者が現れることがなかったのもそうである。自分たちが東條英機を選んだにもかかわらず、戦争に負けた途端に、東条を悪者に仕立て上げてアメリカに突き出したのもそうである。 |
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